2009年12月から2011年2月まで、東京の神保町にて、「ベジごはんランチのお店」として、マクロビのランチサービスを行いました。 ベジごはんランチのブログ

私が生まれ育った町、東京神田の神保町は、学生の街、古本の街、スキー用品の街、出版社の街・・・と様々な顔を持ち、レトロとモダンが交差しながらも、一風変わった空気が流れる不思議な場所です。

この神保町には数百件の飲食店が軒を連ねており、その平均ランチ価格は700円。早くて安くてボリュームたっぷりの高カロリーな食事が大半を占めています。その大半が、炭水化物とたんぱく質中心で野菜の比重は低く、栄養のバランスよりも、お腹を満たすだけの食事、といった印象です。食と健康に対する人々の意識は年々高まってはいても、平日のランチという限られた時間においては、「質」よりも「安さ・早さ」の利便性が優先されてしまうのでしょう。

中には数件の自然食レストランもあり、良質の厳選された素材を使った美味しく健康的な食事を提供し、その価値を理解し求めるお客様で賑わっていますが、ランチ単価が1200円~1600円と高額なため、「自然食=高い」というイメージが定着しているのも現状です。

そこで、この多彩な人々が集まる神保町で、オーガニックの鎌倉野菜を中心とした自然食・菜食料理をリーズナブルな価格で提供したら、どうかしら?と思ったのがキッカケです。

運のよいことに、家族が経営するバーがあったので、使用されていない昼時だけ場所を借りて、いわゆる「二毛作」のお店として、「ベジごはんランチ」を提供することになりました。

ランチサービスをするにあたり、心がけたことがあります。

お客様がよろこぶ食事を出す

・・・それだけです。

来てくれるお客様は、営業、編集、クリエーター、経営者・・・、超忙しい日々を全力疾走で送り、徹夜なんて日常茶飯事、食事なんて二の次、不健康が当り前・・・といった猛者ぞろい。

量が少なくて、味は淡白、しかも決して安くは無い・・・という、”気取ったベジタリアン”というのは違うな、と思いました。

むしろ、キッチンジローの定食をペロリと平らげるお腹にも、ガッツリ満足感があるボリュームと、ラーメン次郎のこってり味に慣れた舌にも、しっかり美味い!と感じられる味。

または、淡白で量の少ない、お上品なマクロビランチではなく、普通のサラリーマン・サラリーウマン達が、「あー、美味しかった!お腹イッパイ!」と笑顔になれる、そんなランチ。

コッソリ野望としては、普通のオジサンが、「マクロビ?なにそれ?オレは美味しいから食べてるんだよ!」と豪語してくれるようなかんじ(笑)

準備、セッティング、調理、接客、後片付け・・・たった一人で全てを賄うのは、とっても大変!メニュー構成も、なにもかもが、試行錯誤の繰り返しでした。

それでもお客様の、「ごちそうさま、おいしかった!」の声を聞き、笑顔を見ると、もうそれだけで「よーし、明日もがんばる!」と元気がモリモリわいてきたものです。

うれしいことに、ブログや口コミで評判が広まり、お客様の数も増え始め、毎日忙しくランチサービスをさせていただきました。そして本当に野望どおり、普通のオジサン達が山盛りの野菜たっぷりマクロビランチを、ワシワシと食べに来てくださるようになったのです。

また同時に常連のお客様方が、3ヶ月、6ヶ月と時を経るにつれ、みるみる健康そうになったり、心がほぐれてきたり、そんな変化を目の当たりにするようになり、自然で美味しい食事は心にも身体にも良いのだなー、と確信するようになりました。

残念なことに、元のバー自体が閉店のため、短い間でしたが、ゲリラ的に勃発した「ベジごはんランチのお店@神保町moonbeams」 も2010年2月末をもって終了となりました。

神保町という不思議な街で、ドカーンと大盛りのマクロビランチ・・・異質なようで、その実、本当に美味しいものは、場所も人も選ばす、だれもがみんな笑顔になれるものなのだ!、と、大事なことを学ばせていただく、貴重な体験となりました。

ありがとうございました。

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