青年の心象風景をすこぶる繊細に描き出すと、きっとこんな感じなのかな?と思わせるような、悲しいくらいキレイなピアノのメロディに、吐息に消え入りそうに口ずさむ幽かな歌声。覗くのが怖いくらい、非常に私的なトーンを持った良作、Perfume Geniusの”Learning”は、シアトルの青年Mike Hadreasが「母親のベッドルームでレコーディングした」と言われる宅録作品。

何の気なしに一聴して、ついつい背筋がゾクリとした。触れちゃいけない深層のナニカが、パッカンと口開けて目の前に差し出されたような、他者の赤裸々さへの戸惑いみたいな感じで。奏でられるのはとてもとても美しい調べなのに、心の闇や傷や嘲笑や諦念といった痛みが抑揚されつつも淡々と歌われる。その光と影の陰影のギャップが、なんかせつない。

一昔前の“ザ・ミゼラブル・マン(世紀のユーウツ男)“モリッシーは、その憂鬱と苦悩の中でワタワタしてる滑稽さがあったけど、このキョービの若造は「でも、それって、僕たちの大前提じゃん?」とクールに冷めてる分、妙に身に沁みてきて痛い。だから、この歌声は、確かに壊れそうに繊細なんだけど、深い強さを感じさせるのかな。

個人的には、この“徹底的な違和感の奥に潜む純粋な煌きの儚さと狂気、それらを覆い尽くす無限の闇”的イメージが、そこはかとなくデヴィッド・リンチ的ワールドなんですが、スミマセン、勝手な思い込みです。

Look out, lookout

こっちも聴いてね
Learning
No problem

Advertisements